病気と私 28 バイパス療法

誤字脱字等、その他本文のおかしなところは、随時修正していくつもりです。

お気づきの点などありましたら、どうかコメント欄で教えてください。

よろしくお願いします。


1983年

----- 高校2年生 -----

前年度のうちに、部員全員で、次年度の部長をどうするかを話し合い、卒業する3年生と2年生の女子の先輩が、お前がやるのが一番いいということになっていたので、新しく入った1年生の新入部員にそのことを説明して、2年生ではあったが、部長を引き受けることになった。

その後、翌年も科学部に在籍したので部長もそのまま続けることになった。

ここから卒業までは、ほぼ部活主体の生活になっていく。


自転車事故の後、退院後の病院選びについて、西多賀病院のS先生(私の主治医で血友病専門の内科医)に相談し、総合病院は信用できない上に、高校からも遠かったので、他の病院に頼んでもらうことにした。

血友病自体は内科的疾患であるが、治療は注射をするだけだったので、薬を準備してもらい、注射をしてもらえるのなら、内科でも整形外科でも問題ないという話になり、高校から一番近い場所にあり、入院施設もあった小さな整形外科の医院に今後の診療をお願いすることになった。小さかった頃にも何度かお世話になったことがあった医院だ。

医院では、快く受けてくれて、すぐに製剤を保管してくれるようになった。


西多賀病院を退院してから半年もすぎると、インヒビターのある患者には、バイパス療法を行うようになった。

私の命を救ったファイバが、製品化されて流通するようになったのだ。

私は、第8因子製剤を使用せずにいるとインヒビターが無くなってしまうため、日常の出血でファイバを使用することはなかった。(使用できないと判断されていたのだと思う)


ファイバ以外にも、第9因子(複合体)製剤なども使われるようになり、プロプレックスという製剤を私も使用するようになった。

ただし、インヒビターのない状態で第8因子製剤を使った時のような、即効性はなかったし、使用量もかなり多かった。

これは定かではないのだが、使用量は2000単位(1本400単位×5本、出血の程度により~10本)ぐらいだったのではないかと思う。

この頃の製剤は、1本20㏄ぐらいの量になっており、点滴としてではなく、通常の注射器で使用する仕様となっていたため、100㏄もの製剤を注射器で輸注していた。

医院では、注射器はガラス製、針はステンレス製の物と、どちらも使い捨てのものは使用していなかった。

針は、何度も使うため、切れ味が悪くなってくる。そうすると定期的に研いで使っていたのだ。

私の血管は、小さい時から同じ部位に繰り返し注射をしていたため、かなり血管が固くなっており針が皮膚に刺さらなくて中央部が弓なりになることがあった。

それと、ガラス製の注射器は、製剤を入れた後、静かに空気を抜く程度のことなら問題はなかったが、再度空気を入れたり出したりすると、内筒に薬剤が付着して”詰まる”という現象が起こった。

こうなると、内筒を頑張って押しても、動かなくなってしまい、内筒をねじりながら力で押し込むみたいなことをしないと、輸注できなくなってしまう。


看護師さんは、本当に大変だったのだ。

注射器を動かさないようにお互いにじっとしながら、少しずつ少しずつ時計を見ながら内筒を押していく。

時間はよく覚えていないが、最低でも15分ぐらいはかけて入れていたと思う。

場合によっては、2本使わなくてはいけなかったし、そうなると針を2回刺すのはかわいそうだということで、針は刺したまま、注射器だけ交換するという、神業のようなこともしてもらっていた。(針を残して注射器を外せば、そこから血があふれ出てくる、そうならないように、上手に抑えて交換するのだ)


関節内出血時に包帯で圧迫して抑えるということは、これまで通りにやってはいたが、病院で薬を使えば、翌日までには痛みから解放されると思えば、その安心感はとても大きかった。


2年生以降は、入院するような”怪我”をすることはなかったが、右膝の内出血が酷くなり歩けなくなったことがあった。

私は、膝が伸びなくなってしまうことが心配だったため、医院に入院させてもらい、ギプスを巻いてくれるようにお願いした。

痛みは酷かったが、無理やり膝を伸ばした状態でギプスを巻いてもらい、松葉杖をついて医院から高校に通うことにしたのだ。

とにかく、どうにかすれば学校に行ける状態を作れるなら、学校は絶対に休みたくなかったのだ。

私が医院から学校に通いたいと母に頼んだせいで、母は朝早くに毎日医院までお昼の弁当を届けなくてはならなくなった。

今から考えれば、医院にお願いすれば、昼食をおにぎりにしてもらうぐらいのことは頼めたのかも知れなかったが。


数えるほどしか、注射を使うようなことはなかったが、医院のスタッフはいつも私にとても優しかった。それが、とても嬉しかった。



#血友病#血液製剤#バイパス療法#ファイバ#プロプレックス

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